あるトランスジェンダーの世界Marion.K

「女」を割り当てられて育ち「男」のように生きているあるトランスジェンダーの内面を記します。

2023-01-01から1年間の記事一覧

タイSRS(子宮卵巣摘出)での持ち物

SRS

2023年11月に、アテンド会社を利用せずにタイのヤンヒー病院でSRS(子宮卵巣摘出手術/内摘)を受けました。この記事では、持ち物について書きます。 私は、他の人の書いた体験談、アテンド会社のwebページを参考にして持ち物を決めました。もし今回と同じ工…

「自己手配」でSRSのコンタクトから予約まで

SRS

2023年11月に、アテンド会社を利用せずにタイのヤンヒー病院でSRS(子宮卵巣摘出手術/内摘)を受けました。この記事では、手術の予約を取るまでの私が辿った工程を一つの事例として説明します。患者(クライアント)、病院担当者によって対応が異なると考え…

民俗学との出会い

姫田忠義らが記録した映画『越後奥三面』(民族文化映像研究所)を観た。不思議なことに、山で生きるために食料を生産し、道具を作り、祈る人々の暮らしに想像を膨らませるにつけ、自分がトランスであることを意識させられる。これは意外なことだったが、実は…

子宮卵巣摘出手術@ヤンヒー病院 : 診察─手術─入院─退院─再診レポート

SRS

2023年11月にタイ バンコクのヤンヒー病院にて子宮卵巣摘出手術(内摘/SRS)を受けました。診察─手術─入院─退院─再診の間に起きた出来事を記録しました。何が参考になるかは分からないのでとりあえず出来事を細かく記録しています。これから手術を受けようと考…

「私たちは常に生理とともに生きている」ということ

「経血が脚を伝って流れるままに走ったのは、この通り生理は存在していて、私たちは常に生理とともに生きているのだと訴えるためだった」 月経はまるで存在しないかのように、忘れきってしまえるかのように振る舞うもの、というのが人々の常識になっているよ…

『「私は女で生まれたこと」を忘れることができない』の訂正

前の記事に「私は女で生まれたこと」を忘れることができないと書いた(女で生まれるということ - あるトランスジェンダーの世界Marion.K)が、これは偽りである! 私は埋没─私がトランスジェンダーだと知っている人もいなければ気が付いている人もいない生活…

「性同一性障害」と「診断」する医師との関係

大学生の頃、名を変更するために「性同一性障害」の診断を貰おうと決めた。調べると近くの大学病院には専門の精神科医がいて診断を受けられることが分かった。しかし紹介状がないと初診時に5000円余計にかかる。そこで、自分の通っている大学の保険センター…

女で生まれるということ

幼いころこんなことを考えた。私は強盗が怖い。強盗は家に入って被害者を脅す。被害者は怯える。被害者は弱い。強盗に立ち向かうには、強盗と同じぐらい怖い存在になれば良いのではないか?もし、強盗が家に入って、偶々別の強盗に出くわしたらどうなるだろ…

自分をいつトランスと認識するのか

私がトランスジェンダーだと打ち明けると、「いつからそうだと感じていたの」と聞かれることがある。実は私にも分からない。私は幼少の頃から、「性役割」というものに違和感を覚えていた。ランドセルの色が性別で決まるって変じゃないか。教室で席替えの時…